ブログの進化系と言われたMedium、新たなビジネスモデルのためにリストラへ




Medium(ミディアム)と言えば、シンプルなデザインが特徴のブログプラットフォーム。シンプルであるがゆえに、自分の考えを情報発信したい書き手にとっては、よりコンテンツが主役になりうるプラットフォームであると言えるし、自分の書いたコンテンツと類似している他の書き手のコンテンツも表示してくれるため、SNS的要素も加わっており、読み手としては、多角的に情報収集するのに優れている。

Mediumの創業者であるエヴァン・ウィリアムズは、140文字の短文SNS「Twitter」の共同創業者でもあり、またその以前には、googleに買収されたブログサービス「Blogger」を設立している。ブログとSNSという両方の創業経験を持つエヴァンが作り出したMediumは、文字通り、長文によって情報発信できるブログの良い要素と、他のユーザーと繋がれるというSNS的要素を組み合わせた、ミディアムな存在になっていると言えるだろう。

そんなMediumは、世界161カ国、月間ユニーク読者数は6000万人という順調な成長を見せているのだが、2017年1月4日に、従業員の3分の1にあたる約50人をリストラすること発表している。CEOであるエヴァンは、「広告ベースの収益モデルに依存しているネットメディアは破綻する」という考えを持っているため、広告に依存しないMediumのビジネスモデルを切り開いていくためとしている。

収益モデルに関して「広告型コンテンツ」以外を考えると、双璧にあるのは「購読料型コンテンツ」が真っ先にあげられると思うが、実際に、旧来型のメディアである新聞の収益は、アメリカでは広告料と購読料が約50%ずつになっている(日本では購読料の割合が大きい)。

新聞のように、人はコンテンツの内容の質が高ければちゃんとお金を払って購入することは証明されているのだが、コンテンツの配信方法がインターネットの中になると、人はなぜかお金を払わなくなる傾向があるようで、これは、ネット上では探せば無料で手に入るという文化が根付いているからだと思われる。

しかし、cookpadのようにより優れたコンテンツや機能の利用に関して課金が必要になる有料会員モデルや、一部コンテンツを有料にしたり、定期購読として有料マガジンを設定できるnoteのようなWEBサービスが成功しつつあることから、ネット上でも、良いコンテンツであると分かれば、ユーザーはお金を払うというのが定説になりつつある。

ポイントは、
「ネット探しても手に入らない質の高い情報」
が、
「有料課金することのよって手に入る」
というプラットフォームを作ることに尽きる。

ビジネスモデルを見直すことで、Mediumはネットコンテンツを1つ進化させることができるだろうか?


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