打倒ヤフトピ。ニュースアプリ王に俺はなる。LINEやGREEが続々とニュース事業に参入
facebookなどの実名主義のSNSが主流になり、時はまさに大航海時代ならぬ(個人情報)大公開時代である。そんな時代のニュースキュレーションアプリの四皇と言えば、Gunosy、Vingow、SmartNews、Antennaだろう。
現在のネットニュースの世界は、ニュース王であるヤフーニュースが頂点に君臨し、それ以外のニュース媒体は、それぞれのカラーを持ってニュース配信している訳だが、そのヤフーニュースに取って代わるべく、新しいルーキー達が続々と誕生してきている。
最近話題なのは、この2つの大型ルーキー海賊団だ。
LINE NEWS(ラインニュース)海賊団
LINE NEWSは「読み易さ」や「共有し易さ」といった、ニュースを気軽に短時間で読めたり、話題のニュースがわかり易く把握できることに注力したニュースアプリだ。
同じNHNグループのlivedoorニュース時代に培った編集能力やキュレーション能力が、写真と3、4行の要約と、1~2本の関連記事という記事に要約される形で発信される。そのような記事が、ソーシャルと組み合わされることで、さらなるニュースの拡散を狙っている。
同グループのNaverまとめとのシナジーも期待できるだろう。
GREE NEWS(グリーニュース)海賊団
GREE NEWSは、ユーザーの趣味趣好にあった記事がキュレーションされるニュースアプリだ。グリーが提携しているメディアの記事を、グリー編集部がピックアップして配信される。
ユーザーの趣味思考にコンテンツをチューニングしていく仕組みはGunosyと同じだが、Gunosyが個人ブログを含めた、膨大なコンテンツからキュレーションされるのに対して、GREE NEWSの場合は提携メディアの記事に限定されるあたりが、既存サービスとの差別化にはなりにくいかもしれない。
GREEが持つゲームプラットフォームのユーザー達をどのように生かせるかがポイントか?
王者の風格ヤフーニュース
LINE NEWS海賊団も名指しで打倒を指名しているように、現在のニュース王はヤフーニュースだろう。
ヤフーニュースは独自でニュースコンテンツを持たないながらも、約140のニュースプロバイダーと契約しており、また、それぞれのニュースプロバイダー自身も大きなメディアであるため、その個々のニュースプロバイダー自体も多くのメディアからニュースの提供を受けている。
ヤフーニュースに提供されるニュースの本数は、1日に3000~3500本くらいにおよび、その中でヤフーの記事として採用されるのが7割り程度。YahooサイトのTOPに掲載されるヤフートピックス、いやゆるヤフトピに採用される記事はさらに絞られ60本前後で、その割合は、わずか1.5~2%ほどしかない。
(戦略PRの本質―実践のための5つの視点より)
しかし、コンテンツプロバイダーからすれば、ヤフトピに掲載されれば自サービスへのアクセスが跳ね上がるため、世の中のニュース提供元は、やっきになって、わずか13文字という制限のある見出しの決定に日々試行錯誤している。
ヤフーの提供しているヤフートピックスという仕組みが、既存のニュースプロバイダーのあり方に大きく影響している訳だ。
四皇やLINE、GREEのようなソーシャルという名の覇気をまとったサービスが、現ニュース王に代わって、新ニュース王になるということは、ニュース提供元に大きな影響を与え、ニュース記事の公開のあり方を変えるパラダイムシフトになるのかもしれない。
この記事が気に入ったら
いいね!してね
最新情報をお届けします!
この記事が気に入ったら
いいね!してね
最新情報をお届けします!