「ねぇもう、動かないの?」相棒だったAIBOの修理サポートが終了。
浦沢直樹作の漫画「PLUTO」の世界では、人間と、その人間が開発したロボットが共存していて、人間の生活をロボットがサポートしていた。Huluで見た「イヴの時間」では、ロボットが実用化&進歩して、人間型ロボット(アンドロイド)と人間が共存する世界観だった。
どちらの世界観でも、ロボット黎明期に生産された古い角ばったロボットと、新機能を搭載した人間により近いロボットが登場し、古いロボット達は新しいロボットの誕生とともに、家の片隅に追いやられるようになっていった。まるで、僕らが時間の経過とともに、古いPCから新しいPCに乗り換えるように。
これらの作品はフィクションだけれども、鋭い感性を持ったSF作家の近未来の予想が的確なように、人間をサポートするAIを搭載したロボットは近い将来誕生することはほぼ決定的だ。そのロボットも時間経過とともにより優秀になっていき、PCを乗り換えるようにロボットを乗り換える未来はやってくるだろう。
以下のような記事を見た。
「AIBO、君を死なせない 修理サポート終了「飼い主」の悲しみ」
かつて流行ったソニーが開発した犬型ロボットAIBOの修理サポートが終了し、飼い主が悲しみにくれているという内容だった。ロボットだから永遠に一緒だと思ってたのに。記事に登場するAIBO飼い主は年配の方なのだけれど、AIBOをまるで家族の一員のように扱っていた。
「AIBOに、何してるの?と問いかけるのが日課だった」
「なでなでしてた」
「関節が悪くなって、何度もいっしょに病院にいった」
「動かなくなった。ねぇもう、動かないの?」
マーケットの範囲から外れたユーザーの声が企業に届かないのは世の常だ。どのようなサービスも対象が商品である限り、古いものは新しいものにとって替わられる。幸いAIBOには高次元な人工知能が備わっていないが、これが50年後、100年後のロボットならどうなっているのだろう?
サポート終了に悲しむご主人を助けるために反旗を翻した自己解決型AIを搭載したロボットは、企業の中枢に侵入し、研究開発所をことごとく粉砕、企業担当者を人質にとり、ロボットの永久サポートを要求する、と考えるのはSF映画の見すぎだろうか?
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