ブランドを着た彼女。ブランドは着させられている感が出ると途端にかっこ悪くなる
目の前に2人の女性が歩いていました。
一方は、シャネルやらグッチやらのブランド品の服とバッグに身を包んでいて、距離が離れているので分かりませんが、近づいたらおそらく香水の匂いが漂ってくる、そんな印象です。
もう一人の方は外国人(白人)の方でした。どこのメーカーか分からないリュックサックを背中に背負い、そのリュックの後ろには「SANYO」と書かれたナイロン素材のボアコートを着ていました。
その上着は、ビックカメラの店員が冬の時期に外販売で着ていてもおかしくないような上着だったのですが、雰囲気的に旅行者か短期的に日本に住んでいるのでしょうか、日本のことが好きで、着ている「SANYO」の文字入りのコートはお気に入り、そんな印象です。
日本人が見ると、この「SANYO」の文字入りのコートはどこか作業員なものを感じさせます。しかし、この女性の場合はインナーにパーカ付きのフードを着ていて、コートのえりから顔を覗かせているフードの私服感がミスマッチ過ぎて、なんとも可愛らしいのです。
さらには首に巻いているマフラーの巻き方も個性的で、また良い。全体的に見るとそのファッションは完成されているように見えて、完全に目を奪わました。ちなみに横にいるブランド女は目に入りませんでした。
以前、外国の人が「日本のOLがグッチのバックからランチの弁当箱を取り出しているのを見て、驚いた。」というの逸話を聞いたことがあります。ブランド品を身に付けるくらいの人なのに、手作り弁当かよ、という皮肉が入った話です。
wikipediaで「ブランド」を調べて見ると、
ファッションにおけるブランドは、個性がより求められるため、他業界よりも差別化の価値が高いとされており・・・
個性が求められ、差別化の価値が高い?
お金を出せば、誰でも手に入れられるブランド品を身について、そこに個性や差別化が生まれるのだろうか?
「着ている本人のイメージとブランドの雰囲気にギャップがあると、ブランド品を身につけていることが逆にかっこ悪くなる。」
目の前の女性を見比べてそう感じた。
ブランドとは何だろうか?
ブランドとは「価値のあるもの」。その「価値のあるもの」を買える余裕のある「自分もまた価値がある。」という、ブランド品の威を借りたのが彼女。
もう一方の女性はブランド品を着ていなかった。しかし、自分の個性を身に纏った姿は周りとは差別化されていた。あの時、彼女は間違いなく自分というブランドを着ていたのだろう。
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