いいのか?ヤフオク!メルカリを意識して無料のフリマ出品に力を入れる。




オークションサービス「ヤフオク」に、フリマ出品機能がスマートフォンサイトに追加された。この機能は既に導入されていた「ワンプライス出品」を「フリマ出品」に名称変更したもので、これまではアプリ限定で可能だった出品機能が、PCやスマートフォンのWEBサイトからも可能になったというもの。

これには2つの意味があり、1つは「フリマ」という単語を利用したことと、2つ目はパソコンやスマートフォンなどのデバイスの垣根を越えてブラウザから「無料で」出品可能になったことによる、出品の敷居が下がったこと、である。

既にフリマアプリといえば「メルカリ」という知名度抜群のサービスが存在し、メルカリは日本の他にも東南アジアや北米での展開も決定しており、サービスの成長は順調である。これまで、インターネットにおける中古市場はこれまで「ヤフオク」が知名度も実績もトップを走っていたが、メルカリがフリマというワードと、スマートフォンで簡単に出品できるという機能で一気に飛躍した背景には、若い女子高生がパソコンを使わずスマートフォンのみを利用するという日本の文化にあると思われる。また、オークション形式の場合、最終的な購入金額や購入タイミングが確定しづらく、ユーザーによっては敬遠する人たちもいる。そのため、ヤフオクは、「フリマ」「無料スマートフォン出品」という機能を強化させ、メルカリに勝負を挑んだのだ。

しかしヤフー側も、ヤフオクという名前に入っているオークションという競売の場に、価格を競うこととは全く関係のないフリマというワードを取り込むことに躊躇があったのか、「オークションサイトなのにフリマモードをつけた半端者はだーれだ?ヤフオク!あんたのことよ」というみずからを自傷することで、そのことに他からは文句を言わせないという、いわば予防接種的なCMを打ち出している。

なお、フリマ出品の場合は無料で出品できるが、オークション形式で出品するためにはこれまでどおり、「Yahoo!プレミアム」に入会する必要がある。上記の動画の中でヤフーは自らのことを半端者と言っているが、「Yahoo!プレミアム」の会員数は順調に伸びており、ヤフーの収益の柱であるショッピング機能からのプレミアム会員の導線が良好なので、プレミアム会員というステータスを無くすわけにはいかない。フリマモードが半端であるのか、いやハイブリットと呼ばれるべきなのかは、これからの結果しだいといったところか。

以下、ヤフー決算説明会資料 2016年度第3四半期プレゼンテーション資料より


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