フリパンに学ぶ、WEBマーケティングが優れている3つのこと




人には、生活していく上で欠かせないものがある。
ある人は言った。「それは、パンツだ!」と。

人には、生活していく上で難しい決断を迫られるときがある。
ある人は言った。「それは、パンツの捨てる時期だ!」と。

そんな人の人生を変えてしまうかもしれない、
WEBサービスを今日は紹介しようと思う。

毎月無料でパンツをお届け「フリパン」

その名は「フリパン(FREE PANTS)」だ。

このサービスは、無料の会員登録をするだけで、男性用ボクサーパンツを月に最大で7枚自宅に郵送してくれるというサービス。

パンツには、企業のサービスロゴなどの広告が入るけど、そのロゴもカッコよければアクセントにもなるし、ありきたりのデザインに飽きた人なんかにはいいかもしれない。

登録は3分くらいで完了するけど、利用規約を読んだ上で、自分の判断で登録しよう。

http://free-pants.jp/

WEB販促広告が優れている3つのこと

フリパンが行っているのは、WEBを利用した優れたマーケティング手法だ!
この手法が、従来型の販促物広告と比較して優れていることが3つある。

従来型の販促物広告とは、街を歩いていてもらえる広告入りのティッシュだったり、夏の暑い日に配っている広告入りのうちわとか、そんな感じのもの。

ユーザーのリストが取れる

例えば、ティッシュの配布なんかは、配られたらそれで終わり。
何百分の一くらいのユーザーがティッシュの広告を見て、顧客になってくれたらいいなぁ~、くらい。

だけど、このWEB施策を通じた販促だと、会員登録時に入力したメールアドレスに恒久的に広告を送ることができる。

しかも、入力した情報は年齢・性別・地域といった属性情報に加え、メールアドレスや名前、住所なんかの超重要個人情報が含まれている。

このような情報は、単価1000円以上はするだろうから、パンツの原価(100円もしない)や送料を考えても、この時点でも十分に元がとれると思うし、それが恒久的に続けられるのだから、リストを使う人が使えば、巨額な金額に変えることができる。

事実、利用規約には、登録した個人情報の取り扱いについて、

当社または当社が指定する第三者が無償で自由に使用(複製、修正、編集等を含みます。)することを予め了承するものとします。

と書いてある。

着用物が人を広告塔にする

冒頭にも書いたけど、パンツの買い替えの時期って悩むよね。

例えば、WEBに個人情報を入力して貰えるものが、うちわとか、くだらないグッズだったら、わざわざ入力してまで貰おうとは思わないとおもう。

だけど、パンツだったらどうだろう?

パンツほど、買うのに悩む消耗品はないんじゃないかな?
醤油や洗剤などは買うタイミングで迷うことはないけど、パンツって、微妙だよね。

それがただで、定期的に送られてくるのなら・・・。

既にあなたの心は揺れているはずだ。
登録しようかなぁ~、って。

ティッシュなんかは持っている人に対してのみ、広告が作用するけど、着用物だったら、「その服を着ている人を見た人」にも広告が作用する。
さすがに今回のパンツだと、その効果は本人と、その彼女までかもしれないけどね。

しかし、フリパンは今回の成功事例を基に、異なるアパレルで展開してくるはずだ。

事実、フリパンの運営会社は、

「広告付きアンダーパンツ及び靴下並びにこれらを用いた広告方法」

というビジネスモデルに対して、特許出願(「特願2012-156898」)している。

バイラル効果を狙える

フリパンのサイトを見るとわかるように、facebookやtwitterといったような、SNS展開を積極的に行っているようだ。

2012年8月16日にサービスがオープンし、今日2012年12月1日時点でFacebookの「いいね!」の数が、11,128人なんだけど、現在の日本では、「数千いいね!」でも多いと認識されることを考えると、短期間にこれだけ「いいね!」を集めたのはすごいことだ。

パンツが届いたユーザーは、積極的にtwitterで情報を拡散しているようだし、有名媒体のgigazineにも取り上げられている。

あなたは、この記事を見てフリパンを知った訳だし、多くの人が、SNSやサイトを通じてフリパンというサービスを知ったんじゃないかな?

事実、フリパンが届いたそのダンボールの中に、以下のような紙が入っていて、そこにはこう書いてある。

facebookやtwitterやご自身のブログ等で、フリパンが届いた事を拡散して頂けますと幸いでございます。

してやったぜ!

僕に届いたもの

▼厚さ、1~2cmのダンボール

▼facebookアプリ「omiai」のロゴが入ったパンツ。
なんかブリーフに見えないか?白はやめて欲しかった、何かと。

▼サイズは、フリパンだけにfreeだ!

まとめ

WEB上で個人情報と対価に販促物を送るのは、企業側から見ると、極めて効率のよいマーケティングと言える。

しかし、逆にユーザーの立場から見ると、無料と謳われたサービスも、実は全然無料なんかではなく、個人情報というプライスの付いた価値との交換である。

思い返して欲しい。

facebookやtwitterはもとより、無料と付くサービスは必ずメールアドレスを登録させてから使わせる。

その一番の目的は、恒久的にユーザーと繋がれる仕組みを取っておくと、いつでもマネタイズできるからである。
仮に、SEO的に失敗し、google上から検索されなくなったとしても、企業はユーザーとの接点を持つことができる。

フリパンに興味がでたら、フリパンの今後にも注目してみよう。
1.次に、フリパンがどのような展開をしてくるのか?
  => 見知らぬサービスからの広告がなされるのか?

2.特許出願している案件がどうなるのか?
  => 新規性・進歩性の感じられないモデルに対し、特許されるのか?

ある人は言った。

生活していく上で難しい決断を迫られるときがある。

あなたは、個人情報という対価について、どういう決断をしますか?

いい感じ!


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