twitterの位置情報なしで個人や場所が特定される７つこと

あなたの投稿したツイートには、あなたが投稿したという情報が確かに残っています。その情報を手がかりに、投稿した場所やあなた自身の個人が特定されてしまうことがあるかもしれません。

米IBMの研究者が、過去200件のツイートを解析することで、どの場所からツイートされたのかを解析するアルゴリズムを開発したという記事が紹介されています。

この技術は、あなたのツイートに位置情報がなくても、ツイートされた複数の内容を解析することで場所を浮かび上がらせるような手法で、例えば地名のような単語であったり、ツイート時間帯などからホームタウンを特定するというもので、70パーセント程度の確度があるとのことです。

これらの技術から得られる位置情報は、市町村単位のような比較的粒度が大きい位置情報になるかもしれません。しかし、ツイートの内容によっては、あなたが投稿した場所をピンポイントに知らせることになります。

投稿した場所が特定されるということは、投稿する機会が多い家の場所が特定されるということです。家の場所が特定されるということは、あなた個人が特定されるということです。

以下のような投稿には注意が必要

1.位置情報を有効にしている

ツイッターでは、ツイートに位置情報を追加する機能があります。この機能を有効にしたまま「ただいま～」とツイートすることは、あなたの家の場所を公開しているようなものです。

2.風景画像から特定される

多くの人はプライバシーを守るために位置情報を無効にしているかもしれません(デフォルトは無効です)。しかし、画像付きで投稿した写真から場所が特定されるかもしれません。

Googleストリートビューの膨大な量の画像は、これらの割り出しにはもってこいです。あなたの投稿した画像とストリートビューの画像を比較することで、投稿された場所を特定します。

【実験】ツイッターの写真1枚から場所を特定できるのか？ – いまトピ

3.家の間取りや部屋の模様から特定される

風景画像と同じように、家の間取りや部屋の模様からもあなた自身が特定される可能性があります。この場合は、Googleストリートビューとの比較はできませんが、あなたの友人が気が付くことでしょう。

4.地域に特化した出来事をツイートして特定される

特定の時間に、その地域限定で起こったイベントに対してツイートすると、すんでいる地域の範囲が特定されやすくなります。

例えばピンポイントで降る「ゲリラ豪雨」や「落雷」、「火事」や「停電」なんかは範囲を特定することができるワードになります。

「ゲリラ豪雨」とか呟くと、わりとピンポイントで住んでる範囲が特定されやすいので、特に女性の方は注意してくださいね。 http://t.co/6qxslwJOXa

— 中迎聡（全手動bot） (@nakamukae) 2013, 7月 7

【注意】こんなにあった！あなたの自宅が特定されるツイートまとめ – いまトピ

5.ほにゃらら、なう

twitterでよく見かける「ほにゃらら、なう」。

例えば、あなたが「(お店の名前)でランチ、なう」と投稿したとして、そのツイートを見た人がそのお店の近くにいる場合、お店に行ってツイートをしそうな人を見つければ、それはあなたである可能性があります。

もしお店に他にお客さんがいなければ、第三者はあなたとアカウントを同一人物とみなすでしょう。後はこっそりと家まで跡をつければ、自宅の場所もばれちゃいます。

【Twitter実験】つぶやきだけで個人を特定できるのか？ | オモコロ特集

6.他のSNSから漏れる

FacebookやLINEなどは実名で登録することの多いサービスです。一方でtwitterは匿名で利用している人は多いため、Facebook等とは全く違う人格の内容で投稿している人もいるでしょう。

しかし、両方のサービスで同じアカウント名だったり、同一性が推測が容易なアカウントを利用していると、サービスを跨ぐことで個人の特定に繋がるケースがあります。

また、Facebookなどで繋がっている友達とtwitterで繋がっている友達との比較や、学校や地域名などの単語との比較から、サービスを越えてアカウントの紐づけが可能です。

7.情報開示請求

匿名アカウントが問題のあるツイートをしたという事象に対して、訴訟を通じて、日本でもツイッター社に対して情報開示請求を行う、という例がありました。

この結果、twitter上で誹謗中傷をした相手のIPアドレスを取得し個人を特定したことで、損害賠償請求できるという前例が出来上がりました。

Twitter匿名アカウントの個人特定可能に。悪口・誹謗中傷は名誉毀損で訴えられるかも。 – ガジェット通信

位置情報を削除する

twitterでは、これまで行った過去のすべてのツイートから位置情報を削除する機能を提供しています。

位置情報付きの投稿をすることは、自分のライフログを残す上で役に立つ情報です。一方で、何気ないツイートと位置情報が関連付けられることはプライバシー上好ましくありません。

また位置情報を無効にしていたとしても、複数をツイートの内容から個人の位置を特定する技術があることも事実です。気軽にするツイートに意識を割くことはナンセンスかもしれませんが、ピンポイントに場所が分かるような単語の使用には注意したツイートを心がけましょう。