バカッターの炎上は、ネット上に残すタトゥーのようなもの。
「見て欲しいけれど、いつまでも残ると困る。」
この言葉は、最近問題になっている、アルバイト先などの冷蔵庫に入って写真をtwitterにアップして炎上し、その結果、学校の退学やバイト先から損害賠償を請求されそうになっている人たちの言葉じゃないだろうか?
コンビニの冷蔵庫に入った写真をtwitterにアップしたのが問題になったのを皮切りに、線路進入画像やパトカーの上に乗っかった画像など、そのバリエーションは留まることをしらない。
Naverまとめの「バカッター画像 まとめ」には、炎上画像がいい感じにまとまってます。
意外に簡単に広まる
これらの画像の特徴は、twitterやLINEといったSNSに1枚の画像がアップされ、アップした画像を友達が拡散することにより、その友達の友達に伝播。投石による波紋のように、さらに友達の友達の友達へと広まっていくことによって起こります。
自分の知り合いを6人隔てると、世界中のすべての人々と間接的な繋がることを「六次の隔たり」と言うらしいが、Facebookでは平均4.7人の知り合いをたどると全ユーザーと繋がることができるらしい。どうやら、拡散の波に乗った情報は、何回かのリツイートを重ねることで簡単に世の中に広まってしまうかもしれません。
ネット知識の欠如したアプリ世代
「なぜ人は、このようなバカッター行為をするのか?」
という問いついては、ネット上で散々議論されているようですが、その代表的な答えの一つが、
「twitterやLINEがグループ内で完結した秘密トーク」だと勘違いしているから
というものです。
インターネットをブラウザベースの時代から使っていた人や、ある程度ネットリテラシのある人は、アプリの仕組みがインターネットに乗っかって作られていることを知っています。
インターネットに乗っかった通信ということは、コメントの投稿の一つ一つに対し、IPアドレスやデバイスの個体識別番号が紐づいて、WEBサービスのログやプロバイダのログとして保存されているということです。
警察沙汰になるような問題があれば、ログを参照することで個人が特定されるでしょうし、そんなことをしなくても、投稿したアカウントの情報から、facebookやmixiなどの他のサービスのアカウントを網羅的に調査されて、個人特定されるケースが多いようです。
しかし、アプリというものが単体のツールのように思っている人は、twitterやLINEなどのサービスが、「ポケモン」とか「たまごっち」とかの製品と同じように、一つの単体のツールだと思ってして利用しているのかもしれません。
このようなユーザーのイメージ像は、これまで家にPCなどがなく、親にスマートフォンを買ってもらって初めてネットにハマり、友人と同じように、twitterとかLINEのアプリをインストールして使っているような、
googleとかyahooとかよりもアプリを先に触った世代なんじゃないかな、と思います。
バカッター行為はネット上に残るタトゥー
そして、ここにまた一つ、ネットリテラシの低い人を誤解させるようなWEBサービスが誕生しました。名前は「efemr」。
twitterのツイートを自動削除してくれるというサービスで、指定した時間をハッシュタグとしてツイートに追記すれば、その時間が経過すると自動的にツイートが削除されるというサービスです。
たとえば、「#5m」というハッシュタグを追記すれば5分でツイートが削除され、「#10h」というハッシュタグを追記すれば10時間でツイートが削除されます。※使用方法は、gigazineの記事を参照
あたかも冒頭の問い、
「見て欲しいけれど、いつまでも残ると困る。」
を解決するようなサービスですが、それは間違いです。
インターネットは様々な複合的な仕組みが動いています。キャッシュという仕組みは、大元の画像が消された後も一定期間googleなどの検索に表示されます。
あるいは、ウェブ魚拓という仕組みを第三者が利用することにより、twitterからツイートや画像を消しても、データは魚拓としてインターネット上に残り続けます。
某掲示板には、直ぐに消すからと言って、自分の体を晒した画像をアップしている人たちがいますが、その画像データは他の人に保存され、別の場所で半永久的に公開されています。
アメリカの10代の間では、指定した10秒以内の時間が経過すると自然にサーバーからデータが削除されるという特徴がある、写真共有アプリ「Snapchat」というのが流行っていて、このefemrはそのテキスト版というイメージですが、アプリの謳い文句に騙されてはいけません。
アプリはインターネットの仕組みの上に成り立っていて、インターネットには様々な仕組みある以上、
あなたのしたツイートはネット上のタトゥーのように、いつまでも傷として残るかもしれないのです。
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