クリエイターと読者をつなぐ新しいSNSサービス「note」




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著作権という魔物はインターネットの作法と相性がそぐわないようで、コンテンツホルダーの権利をいかにして守るかという話は、頻繁に話題にされるネタです。

著作権を非親告罪にするとか、保護期間を権利者の死後70年にするとか、というアメリカからの圧力により著作権が魔物化の方向へ進む話がある一方で、インターネット時代らしく、ネットでコンテンツが利用されることを前提として、コンテンツホルダーに利益が還元される仕組みという未来を創ろうとする人たちもいます。

スマートフォンが普及したことにより、多くの人がコンテンツホルダーになる機会を得ました。「取材~編集~印刷~出版」という長いルートを通ることでしかできなかった世の中への情報発信が、ポケットにある小さな箱のおかげで、ほんの一瞬でできるようになったのです。

街の中で、旅行の中で、生活の中で、あなたが偶然とらえた小さな感動というコンテンツは、テレビで見るものには見劣りするかもしれませんが、見た人を感動させる立派なコンテンツです。

そんなSNS時代の小さなコンテンツホルダーのためのサービスが、cakesが新しくリリースしたnoteです。

noteとは、リリース情報の言葉を借りれば、

文章、写真、イラスト、音楽、映像などの作品を投稿して、クリエイターとユーザをつなぐことができる、まったく新しいタイプのウェブサービスです。

つくった作品(ノート)は、通常のブログやSNSなどと同様に無料で公開することもできますし、手軽に売り買いすることも可能です。
・新作を発表して読者やファンと交流する。
・とびっきりの自信作のノートを売る。
・あこがれのクリエイターのノートを買う。
クリエイターとファンの、まったくあたらしい交流のかたちをお楽しみいただければ幸いです。

とあります。

平たく言うと、あなたがtwitterやfacebookに投稿しているコンテンツ(文章・画像・動画)の中で、「コレっ」と思った投稿に課金できるという仕組みです。課金は100円~10,000円範囲でできるようです。

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ユースケースとしては、例えば、ユーザーの多いtwitterやfacebookでフリーミアムとしてコンテンツの一部を見せ、そのままリンクでnoteに遷移させて課金するといモデル(現実レベルで「ネットストリップのように、twitterで微妙に露出した画像を見せて、続きはnoteで」というのはありえる気がする。個人バレのリスクがあるので、厳しいか)や、

先日限定で行われた皇居の一般公開がありましたが、期間や人数限定だったために、多くの人は見たくても見れないという状態でした。そのようなイベントに参加することができたユーザーが写真や動画を有料配信するというモデル、

あるいは、LINEスタンプが一般ユーザーレベルでスタンプを有料配信できるようになったように、絵心がある人のアートの販売、または、ニコニコ動画などでファンが付いた歌い手や、アマチュア作曲など作品の販売チャンネルとしても利用できるでしょう。

開発元のcakesというサービス自体もまた、ネット上の文章というコンテンツに購読課金を導入しているサービスで、ネット上のコンテンツは無料という文化から、優れたコンテンツには課金するという文化を根付かせようとしてるサービスです。

noteのように、ネット上の優れたコンテンツには課金するという仕組みは、いずれ、ネット上であたりまえになる考えだと思います。noteがサービスとして成長するかどうかは、課金文化自体も平行して成長できるかというタイミングの問題なのでしょう。


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