誕生まもなく故障したロボット「ロビ」の悲しい結末
「週刊ロビ」は、デアゴスティーニ・ジャパンが販売する週刊雑誌。創刊号は2013年02月19日に販売され、先日2014年7月29日に販売された第70号をもって、週刊ロビは完結した。
デアゴスティーニとはテレビCMでもご存知のとおり、雑誌に付録としてパーツを毎号毎号1つずつ追加していき、創刊号から最終号まで購入してパーツを組み立てると、そこでようやく一つの作品を完成することができる、という商法を行っている企業だ。今回完結に至った週刊ロビは「ロビ」という名前の、愛くるしい動きや会話を楽しめるロボットのパーツが送られてくる、というものだった。
雑誌は創刊号が752円、第2号以降は1895円。それに加えて消費税なので、ざっと15万前後。週刊ロビの購読者は、約1年半という長い年月と多額の出費の末に、ようやくロビに出会えたことになる。おそらくロビが少しずつ完成に近づくのを眺め、ロビと出会える日を楽しみにしていたに違いない。
ここに一人の週刊ロビ購読者の動画がある
YouTubeに、週刊ロビの購読者だった一人の男性がアップした動画がある。この動画は1年以上作り続けてきたロビを初回起動した時の動画なのですが、ひょっこりと座ったロビ君の目に光が入って、感動の瞬間です。
ロビ君:「ふあぁ~、初めまして!ぼくロビ!!やっと会えたね」
ロビ君は初回起動のみ、あくびをしながら目覚めの挨拶を言う。これまでの苦労はすべてこの言葉で吹っ飛んでしまったに違いない。
ロビ君はその後に、ロビ君の生みの親の投稿者にいくつかの質問をしてくる。これは、ロビくんの性格を決めるためのものだとか。一連の設定作業が終わると、ロビ君はこう言います。
ロビ君:「これからよろしくね」
長かった。だけど、これから人間とロボットの新しいが生活が始まったのだ。投稿者はロビ君にさっそくこう投げかけます。
投稿者:「踊って!」
そう。ダンスを踊ることは、ロビ君の得意技なのだ。
ロビ君:「どっこいしょ。」
初めて自分の力で起き上がろうとしたロビ君。しかしなんだか体勢がおかしい。そう思った瞬間に・・・。
YouTubeに動画をアップした投稿者は「一年以上作り続けたロビくんの初回起動時の出来事です。もう笑うしかありません。せめて笑ってください。」というコメントを残しているが、ことの原因は、誕生した場所が柔らかいカーペットの上だったことにありそうだ。
投稿者:「煙が出ているよ」
という投稿者の問いに、何も回答しないロビ。
ロビ君:「・・・・・」
プログラムされていない言葉に反応できないのは当然なのですが、そういう理解を超えて、自分の身に起こっている現象に言葉を失っているロビ君、という構図がシュール過ぎて、不覚にも笑いが止まりませんでした。平らな場所に移動してダンスを踊るのですが、やはり左手は動いていません。
投稿者:「大丈夫?」
という問いにたいして、
ロビ君:「大丈夫!」
と答えるのですが、
投稿者:「(大丈夫じゃない、)腕が曲がってるね。」
という的確な突込みを入れているのもまた、面白い。
ロビはそのことに突っ込まれたくないのか、明るい声で
ロビ君:「またね!」
とはぐらかそうとするが、すかさず投稿者が、
投稿者:「またね、じゃないね。」
と突っ込む。
この一連のやりとりが面白すぎる。そして、不意に、「そういえばロビ君はさっき、これからよろしくねって言ってたよね。それなのに、この様・・・」、数分前にしたロビ君のセリフを思い出すと、それもボディーブローのように笑いに誘導します。
この動画を見ても笑わずにいれるなら、あなたはきっと心優しいひとに違いない。
参考:週刊ロビ
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